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高市首相誕生までの流れを解説!過半数割れ少数与党から総理大臣の確率は?

自民党総裁選を制した高市早苗議員。

高市早苗氏が自民党総裁に決定 日本初の女性総理誕生の見通し 15日召集で調整中の臨時国会で(Yahoo!ニュース)

通常であれば与党トップが首相指名選挙に臨めばそのまま「高市首相誕生」となるのですが、現在の自民公明の連立政権は衆議院・参議院ともに過半数を割っています。

過半数割れの与党から総理大臣になれるのかどうか、その確率と高市氏の史上初女性首相誕生までの流れを解説します。

目次

過半数割れの与党から総理大臣になれる確率

「馬車馬のように…」自民党・高市新総裁がコメント

過半数割れの少数与党から総理大臣が選ばれる確率は極めて高いと言えます。

衆議院での首相指名選挙では、1回目の投票で過半数を獲得した候補者がいない場合、上位2名による決選投票が行われる仕組みになっています。

決選投票では過半数ではなく、単純に多数を得た候補者が総理大臣に指名されるため、過半数の議席を持たない政党の党首でも十分に首相になれる可能性があります。

2024年11月の特別国会では、実際に自民党と公明党の議席が過半数を割っている状況で石破茂氏が首相に再選されました。

衆議院では1回目の投票で過半数を獲得した候補者がいなかったため、30年ぶりに決選投票が行われたのです。

決選投票では石破氏が291票を獲得し、野田佳彦氏の113票を大きく上回って首相に指名されました。

参議院でも石破氏が143票で最多となり、衆議院の結果が優先されるルールに基づいて正式に首相となったのです。

つまり、過半数割れの与党であっても、他党との協力関係や野党の分裂状況によっては、決選投票で多数を獲得して総理大臣になれる確率は決して低くありません。

むしろ野党がバラバラに投票する場合、与党第一党の党首が首相になる可能性が非常に高いといえます。

史上初の女性総理大臣「高市首相」誕生までの流れ

2025年10月4日に行われた自民党総裁選挙では、高市氏が決選投票で小泉進次郎氏を破り、自民党総裁に選出されました。

自民党総裁に女性が就くのは1955年の結党以来初めてのことで、大きな歴史的転換点となっています。

総裁選での勝利を受けて、高市氏は10月中旬に始まる臨時国会で首相指名選挙に臨むことになります。

国会での首相指名選挙は衆議院と参議院の両方で行われ、それぞれで投票が実施される仕組みです。

衆議院と参議院で異なる結果が出た場合は、衆議院の指名が優先されるルールがあります。

高市氏が首相に指名されるためには、衆議院での首相指名選挙で最多の票を獲得する必要があるのです。

自民党は過半数を割っているため、公明党との連立に加えて他の野党の協力も重要になると思われます。

国民民主党や維新などとの政策協議を進めながら、首相指名選挙での支持を得る努力が求められます。

首相指名選挙で指名されれば、高市早苗議員は史上初の女性首相として組閣を行い、新内閣をスタートさせることになります。

今後は臨時国会での首相指名選挙が最大の関心事となり、高市氏が無事に首相の座に就けるかどうかが注目されています。

玉木首相や野田首相という可能性も残っている

スクロールできます
政党名衆議院
(定数465)
参議院
(定数248)
自民191215101122
公明2421
立憲民主14825038126
維新3819
共産87
国民民主2822
れいわ96
社民12
参政315
保守32
無・他1215
2025年7月24日現在の国会議席数

国民民主党の玉木雄一郎代表や立憲民主党の野田佳彦代表が首相になる可能性は、理論上は存在しています。

野田首相の可能性

ひとつめの可能性としては、野党第一党である立憲民主党の野田代表を、野党が一丸となって支持するという流れ。

しかし現実には、野党がバラバラな状況が続いているため、野田首相の実現は難しい状況と言えます。

野田氏と玉木氏の間には政策の違いもあり、野田氏が増税派であるのに対して玉木氏は減税派という対立軸があります。

玉木氏は野田氏への投票に否定的な立場を示しており、国民民主党は28議席しか持たない小政党であることから、独自路線を貫いています。

このような野党内の足並みの乱れが野田首相の可能性を遠ざけているのが実情といえます。

玉木首相の可能性

ふたつめの可能性は、国民民主党が与党と連立して玉木代表を支持するという流れ。

現在の議席数は「自民党:191議席」「公明党:24議席」「国民民主党:28議席」となっており、3党を合わせることで243議席となり、衆議院の過半数(233以上)を獲得することが可能になります。

また玉木氏は自民党や公明党との政策協議を重視する姿勢を取っており、野党連携よりも政策実現を優先する立場です。

国民民主党の玉木代表も首相への意欲を明言していて、将来的には首相を目指す考えを持っています。

政界再編が起こる可能性も指摘されており、その場合には新たな枠組みの中で「玉木首相」案が浮上する可能性もあると言えます。

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