2025年8月19日、東京都はエジプト政府と4つの合意書を結びました。
教員の専門性向上や技術者教育の充実、グリーン水素市場の需要喚起、エジプト人労働者の雇用に関して、4つの合意書を結んだという決定は、多くの都民にとって突然のことでした。
東京都がエジプトと「日本での就労協力」の合意書 小池百合子知事、移民受け入れは否定(産経新聞)
世の中に「移民反対」の声が高くなってきた現在、なぜ東京都が特定の国であるエジプトとこのような協力関係を築くのか。
その背景には小池百合子都知事の個人的な経歴と深い関わりがあると言われています。
東京都エジプト合意とは?4つの合意書の内容

国レベルでのより深い結びつきを目指して、教育、技術、エネルギー、そして雇用という4つのテーマで合意書を交わしています。
都市が抱える課題の解決だけでなく、国の未来をつくる人材の育成や新しいエネルギー分野での協力がお互いの発展にとって非常に重要だからです。
具体的に結ばれた4つの合意書は、次のような内容になっています。
- エジプトの学校の先生が、より専門的な力をつけられるように、お互いに協力するという約束
- 高い技術を持つ人を社会に送り出すための「技術者教育」を充実させるための協力
- 環境にやさしい未来のエネルギーとして期待される「グリーン水素」の市場を、一緒に盛り上げていこうという協力
- エジプトの人が日本でスムーズに仕事に就けるように、研修の機会や必要な情報を提供し合うという協力
これらの合意書は、人と技術を育て、未来のエネルギー社会を共に作っていくという、東京都とエジプトの強い意志を示すものと言えます。
移民反対の声!エジプト人の移民を受け入れるの?
東京都とエジプトの協力に関するニュースを見て、「これは実質的な移民の受け入れではないか」と心配する声が上がっているのも事実です。
なぜなら、日本で働く外国人が増えることに対して「文化の違い」や「治安の面で不安」を感じる人たちがいるからです。
しかし、今回の東京都とエジプトの取り決めは、多くの人が想像する「移民」とは目的が異なります。
この協力の大きな狙いは、エジプトの人が日本(主に東京)で一定期間働いて、専門的な技術や知識を身につけてもらうことにあります。
日本で得た経験を母国であるエジプトに持ち帰り、国の発展に貢献してもらうことを期待しているのです。
また、東京都では建設業や介護分野などで深刻な人手不足が続いており、優秀な外国人材の活用は避けて通れない課題となっています。
特にエジプトは高等教育を受けた人材が多く、日本語習得能力も高いことから、即戦力としての期待が寄せられています。
小池都知事も、この取り組みは人材育成や国際協力が目的であって、永住を前提とした「移民政策」とは違うという点をはっきりと説明しています。
もちろん、外国人の人が日本で暮らす上で、お互いの文化を尊重し合うためのルール作りやサポート体制が重要になることは間違いありません。
今回の合意は、無制限に人を受け入れるという話ではなく、あくまで目的を定めた国際協力の一つの形と理解する必要があります。
なぜエジプト優遇?小池百合子都知事とエジプトの関係
小池百合子都知事がエジプトとの関係を重視する背景には、都知事の個人的な経歴が深く関わっているようです。
小池知事はカイロ大学の出身でエジプトの文化や社会情勢を深く理解しており、現地との人脈も豊富に持っていると考えられます。
またカイロ大学での学習経験は都知事の政治キャリアにおいても重要な要素となっていて、中東地域との関係構築に積極的に取り組む姿勢を示してきました。
しかし一部からは、都知事の個人的な思い入れが政策判断に影響を与えているのではないか、東京都民にとって本当にメリットがある政策なのか客観的な検証が必要だという声も聞かれます。
小池都知事とエジプトとの特別な関係性が、今回の包括的な合意書締結の原動力となっていることは間違いなさそうですね。