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映画『国宝』脚本の奥寺佐渡子が細田守監督作品を『おおかみこども』で外れた理由

2025年大ヒットとなった映画『国宝』の脚本を手がけた奥寺佐渡子さん。

かつて細田守監督のアニメ映画で名コンビとして知られ、『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』で築いた世界観は高く評価されています。

その奥寺佐渡子さんは、『おおかみこどもの雨と雪』を最後に細田作品のクレジットから消えてしまいました。

脚本家・奥寺佐渡子さんが細田守監督作品からいなくなった理由を解説します。

目次

映画『国宝』大ヒット!脚本の奥寺佐渡子とは?

映画『国宝』公式サイト

2025年6月に公開された映画『国宝』は、吉田修一の長編小説を李相日監督が実写化した歌舞伎ドラマです。

吉沢亮さんと横浜流星さんが主演し、公開後は興行収入170億円規模、観客動員1200万人超と報じられる大ヒットになりました。

脚本を担当した奥寺佐渡子さんは岩手県出身の脚本家で、1993年の映画『お引越し』でデビュー。

『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』など細田守監督アニメ作品の脚本で評価され、実写でも『八日目の蝉』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞しています。

人物の気持ちを丁寧に描く作風が、『国宝』の濃い人間関係と長い原作を三時間の映画にまとめる力につながったと評価されています。

奥寺佐渡子さんは現場の取材を重ね、舞台の息づかいを言葉に落とし込んだそうです。

奥寺佐渡子が『おおかみこども』を最後に細田守映画から外れた理由

奥寺佐渡子さんが細田守映画を『おおかみこどもの雨と雪』を最後に外れた最大の理由は、細田守監督が脚本の中心を自分で担う作り方へ舵を切ったためです。

『おおかみこどもの雨と雪』では細田守監督が奥寺佐渡子さんと共同で脚本を書いていました。

2012年以降はスタジオ地図の体制が固まり、物語づくりを監督自身の体験や問題意識から出発させる方向に移ります。

『バケモノの子』以降は細田守監督が単独脚本としてクレジットされ、家族や成長といった私的なテーマを自分の言葉でまとめる姿勢が強くなりました。

奥寺佐渡子さんが完全に決別したというより、監督の創作方針の変化によって表舞台の脚本担当から離れた、と考えるのが自然でしょう。

奥寺佐渡子が抜けた前後で細田守監督作品の評価は変わった?

奥寺佐渡子さんが参加した『時をかける少女』や『サマーウォーズ』は、口コミで広がり受賞も多く、細田守作品の評価を押し上げた時期でした。

『おおかみこどもの雨と雪』のあとに公開された『バケモノの子』は興行面でさらに伸び、日本アカデミー賞の最優秀アニメーション作品賞も受けています。

一方で『未来のミライ』は興行収入が28.8億円と前作より大きく下がり、日本では好みが分かれたと言われます。

ただし『未来のミライ』は米国アカデミー賞ノミネートやアニー賞受賞など海外で高く評価され、国内外で反応の差が目立ちました。

続く『竜とそばかすの姫』は興行収入66億円の大ヒットとカンヌでの好評を得た一方、物語への厳しい声もあり、評価が二極化しやすい段階に入ったと見られています。

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