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自民党と日本維新会が連立に向けて話し合いをしているようです。
ここで協議されている「大阪副首都構想」とは、東京に集中している日本の首都機能を分散させ、大阪にも重要な役割を持たせようという取り組み。
災害への備えや経済の活性化といった期待がある一方で、費用や実現性についての課題も指摘されているのです。
大阪副首都構想にどのようなメリットとデメリットがあるのか解説するとともに、海外の実例を紹介します。
副首都ってなに?日本に必要なの?

副首都とは、国の首都とは別に設けられる第二の政治・行政の拠点のことです。
- 基本的な役割
首都の機能を補完したり、一部の政府機能を分担したりする都市を指します。
正式な首都ではありませんが、重要な行政機関や政府の施設が置かれます。 - 設置する目的
主に三つの目的があります。- 災害などの緊急時に首都が機能しなくなった際のバックアップ
- 首都への過度な人口集中や機能集中を緩和
- 地域経済の活性化や国内の平均的な発展を促す
- 大阪副首都構想
東京に集中している政治・経済機能の一部を大阪に移し、災害時リスクの分散と関西圏の発展を目指す構想です。
実は、日本は「副首都の必要性が高い」と考えられています。
理由として、南関東では30年以内にマグニチュード7級の地震発生確率が約70%と評価され、首都圏の機能停止リスクがあるからです。
加えて、南海トラフ巨大地震の広域被害想定が公表され、太平洋側の広い範囲で強い揺れや高い津波が見込まれています。
政府は中枢機能の冗長化(予備の設備をあらかじめ準備しておくこと)を進め、関西などでのバックアップ構想を検討しているようです。
大阪府を副首都にするメリット

大阪府を副首都にすることで、日本全体のリスクを分散できるという大きなメリットがあります。
現在の日本は政治や経済の中心機能がほとんど東京に集まっている状態で、もし東京で大規模な災害が発生した場合に国の機能が停止してしまう危険性があるのです。
大阪に副首都としての機能を持たせておけば、万が一の時でも政府や経済の活動を継続できる体制が整うため、国全体の安全性を高める重要な対策といえます。
また、大阪が副首都になることで関西圏全体の経済が活性化する効果も期待できます。
企業の本社や政府機関の一部が大阪に移転すれば、関西圏の雇用が増えて人の流れも活発になります。
さらに、大阪は関西国際空港や大阪港などの交通インフラも充実しているため、国際的なビジネスの拠点としても機能しやすい環境が整っています。
東京への人口集中を緩和できる点も大きなメリットのひとつで、東京の過密状態が解消されれば通勤ラッシュや住宅不足といった問題の改善にもつながります。
大阪副首都構想には、災害対策と経済発展という二つの大きなメリットがあるのです。
大阪府を副首都にするデメリット
大阪府を副首都にする構想には、いくつかのデメリットや課題も存在します。
最も大きな問題は、実現するために必要な費用が膨大になるという点です。
副首都として機能させるためには、政府の施設を新しく建設したり、既存の建物を改修する必要があります。
交通網の整備やインフラの強化にも多額の予算が必要となります。
これらの費用は税金から支払われることになるため国民の負担が増える可能性があり、日本経済が厳しい今そこまでの投資をする価値があるのかという議論は当然あります。
また、東京と大阪の二つの拠点を維持することで効率が悪くなるという心配もされています。
政府の機能が分かれることで、連絡や調整に時間がかかり、スムーズな意思決定ができなくなるかもしれません。
ネットで会議ができるとはいえ、東京大阪間を移動する必要が出てくれば時間や費用が無駄になってしまいます。
東京から機能が移れば、東京で働く人たちの仕事が減ってしまう可能性があります。
大阪以外の地域からは「なぜ大阪だけが優遇されるのか」という不満の声が上がるかもしれません。
太平洋側での大きな災害を想定すると、副首都は日本海側にあるべきという意見もあります。
残されている課題を考えると、大阪副首都構想を進めるには慎重な計画と多くの人の理解が必要になるのです。
海外に副首都の実例はあるの?
世界を見渡すと、副首都や複数の首都を持つ国は実際にいくつか存在します。
南アフリカ共和国
代表的な例が南アフリカです。
南アフリカは三つの首都を持つ珍しい国で、行政の中心はプレトリア、立法の中心はケープタウン、司法の中心はブルームフォンテインと役割を分けています。
それぞれの都市が異なる機能を担うことで、権力が一つの場所に集中しないようにしているのです。
え?人口が一番多いヨハネスブルグは首都じゃないの?
ってなりますよね 笑
マレーシア
マレーシアも首都を分散させている国の一つです。
もともとはクアラルンプールが首都なのですが、1990年代に計画都市プトラジャヤを建設し、行政機能の多くをそちらに移しました。
一極集中している首都クアラルンプールの過密を解消し、より効率的な政府運営を目指した結果なのです。
オランダ
オランダの首都はアムステルダムですが、実際の政治の中心地はデン・ハーグになっています。
国会や政府の主要機関はオランダ最大の都市アムステルダムではなく、デン・ハーグに置かれています。
憲法上の首都アムステルダムと、事実上の首都デン・ハーグがそれぞれ機能しているのです。
その他の複数首都を持つ国
- ボリビア:憲法上の首都はスクレ、政府(行政府・立法府)の所在地はラパス
- スリランカ:立法府はスリジャヤワルダナプラコッテ、行政府・司法の中心はコロンボ
- エスワティニ:行政首都はムババネ、立法・王室の中心はロバンバ
- ベナン:公式の首都はポルトノボ、政府の実務拠点はコトヌー
- コートジボワール:公式の首都はヤムスクロ、政府の実務拠点はアビジャン
- タンザニア:公式の首都はドドマ、商業・政府機能の多くはダルエスサラーム
- ブルンジ:政治首都はギテガ、経済首都(かつ最大都市)はブジュンブラ
ちなみに、アフリカの国が多いのは植民地時代の名残+独立後の国づくりが影響しているようです。
海外を見ると、首都の機能を分散させる取り組みは決して珍しいものではありません。
それぞれの国には独自の歴史や事情があり、日本にそのまま当てはめられるかは別の問題ですが、「首都・副首都」という考え方は世界的に見ても一定の実績がある仕組みだといえます。









